必須栄養素の中でも、カルシウムは特に重要です。カルシウムの不足は、歯も含め骨全体に深刻なダメージを与えます。その結果、発症のリスクが高まる疾患も多いため、たかがカルシウム不足と軽視してはいけません。

特に注意してほしいのは、妊婦さんです。摂取したカルシウムはすべて母体が吸収するわけではなく、胎児にも吸収されます。双方が十分なカルシウムを得るためには、一日辺り550mgの摂取が必要です。

550mgという値は、妊娠していなくても、していても同じです。これは、妊娠中に体内のカルシウム吸収率が倍増するためです(通常はすべて吸収されることなく、尿と一緒に排泄されます)。

しかし一日550mgを適切に摂取している妊婦さんは少なく、母子ともにカルシウム不足の状態も珍しくありません。

カルシウム不足の状態が続くと、母体は既にあるカルシウム=骨や歯を溶かして胎児に供給します。当然ながら母体の骨はもろくなり、些細な力で骨折する危険性が出てきます。また妊娠高血圧症候群(妊娠中毒症)を引き起こすリスクも増加します。

カルシウムは、他の栄養素よりも比較的摂取がし易いものです。一般的な下記食材にも、

・桜エビ150mg
・ごま120mg
・たたみいわし97mg
・ししゃも38mg
・乾燥わかめ78mg
・切干大根54mg
・しいため0.3mg
・牛乳11mg

これだけの量が含まれています。仮に、牛乳から摂取する場合には150ml、桜エビであれば10gを毎日食べれば十分です。また茹でたほうれん草・おくらにもカルシウムは含まれるため、毎日の副菜として食卓に上げれば家族の健康維持にも役立ちます。

しかし、つわりが原因で思うように食べられない場合も想定されます。この場合は無臭に近いサプリメントなどを活用しましょう。

においは大丈夫だが固形物が喉を通りにくい場合には、青汁もおすすめです。青汁であればビタミン・ミネラル・葉酸なども同時に摂取できるため、活用してください。